皆様こんにちは。
なんばみなとメンタルクリニック、医師の秋田です。
春うららかな季節となり過ごしやすい気候となりましたね。
皆様の中には夜中に何か食べてしまうという方はいらっしゃいませんか?
日中ダイエットしていて夜になるとつい我慢できずに・・・とか、お酒を飲んで締めのラーメンを・・・とかではなく、
夜間眠っている間に知らないうちに食べてしまう病気があります。
睡眠関連摂食障害(SRED)という病気で、1991年に初めて報告された、比較的新しい睡眠時随伴症(睡眠中に起こる望ましくない行動)の一つです。
おおよそ成人100人のうち1~2人いると推定されていますが、あまり知られておらず、食べた記憶がないことが多いので、実際に受診される方は少ない印象です。
食べてしまうものは炭水化物や脂肪を多く含む高カロリーの食品が多く、寝ぼけたまま料理をされる方までいらっしゃいます。
睡眠関連摂食障害は20~30代と若年から始まり、特に体重に関心のある女性に多い病気です。
病気を引き起こすきっかけとしては、ストレスやアルコール、ダイエットなどがありますが
睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群のような睡眠障害により、夜間の睡眠が浅くなり、不完全な覚醒で引き起こされることもあります。
また、睡眠薬などの治療薬が原因になることもあり、その場合はお薬を減らしたり中止することで症状がなくなることもあります。
いずれにせよ、朝起きてお菓子の空袋があったり、冷蔵庫の中身が減っていることが続けば、この病気を疑ってみてもいいかもしれません。